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ダッタラコウシテミタラ

絵本作家の松本春野さんは、いわさきちひろのお孫さんで、とても可愛らしい絵を描かれるけれど、その春野さんが絶賛していたこのスピーチ、空転する国会中継の見過ぎで、言葉に対する感覚も鈍り、どんよりと淀んでしまった心に、久々等身大に届く言葉をもらったような気がします。

ユーモアを交えて、飄々と語られるお話ですが、実はかなり大事なことを話されていると思います。


# by kokoro-usasan | 2015-09-21 00:54 | すてき

外交力

期間限定でのネット公開だそうです。
http://www.asiapress.org/apn/archives/2015/09/10141342.php

公明党の山口代表は今回の法案可決について「日本を守るための抑止力を高め、これにより外交で物事を解決する力とする」と語ったそうです。「これにより」の部分も心配ですが、この場合の「外交」の意味が、アメリカとの外交をより緊密にして、その(武力をちらつかせた)同盟関係によって他国を黙らせる力にする、というふうに感じられてしまいますが、どうなのでしょう。今まで、抑止力がなかったから、日本は外交下手だったのでしょうか。少なくとも日本の民間人による「外交」は、今回の法案によって、とてもやりにくいものになってしまいました。その埋め合わせをするくらいに、国が平和のための外交を進めてくれるのでしょうか。今後、よくその点は見つめてゆかなくてはと思います。
# by kokoro-usasan | 2015-09-20 03:17 | つぶやき

葡萄

葡萄_e0182926_9462562.jpg

a)
しばらく前から、小さな黄色い蝶が連れ立ってひらひらと庭を飛んでいたのだが、昨日も今日も独りだ。心なしか、黄の色合いが褪せてきたようにも思う。別の蝶だろうか。それにしても、雨も本降りとなれば、蝶はどこでどうしているのかと、晴れ渡った今朝、ふと思った。短い一生だが、蝶にその意識はないだろう。

先日観た映画「あん」の中で、樹木希林演ずる徳江さんは主人公千太郎への手紙にこう記す。「私達はこの世を見るために、聞くために、生まれてきた。・・・だとすれば、何かになれなくても、私達には生きる意味があるのよ。」



b)
うまく言えないけど、野党には、「世論は自分たちの味方」だという情けない奢りがあるんじゃないかな。でも、それは、ちょっと見当違いで、市民がデモに繰り出したのは、与党だけでなく、彼らへの不信任でもあったのだっていうこと、よく認識したほうがいいように思うな。政治家が、市民に、「一緒に頑張りましょう」と言う。「一緒に」じゃないよ、あなたは、すでに信託を得ているのだから、そこから先は孤高で戦うのだよ、と思う。孤高というのが、どんなに辛いか、切ないか、よく噛みしめながら、ひとりぼっちで発言するとき、その言葉は本当の力を持つのだよ、と思ってしまう。(他人が作ったカンペで話す政治家の言葉になんの重みもないのはもっともな話)それと、ひとりぼっちで話す力というのは、相手を追い詰めるときに使うのではなく、自分はこういうものです、と、相手がたくらんだのとは異なる土俵で、誰にもくつがえせないような意見を放つときにこそ、心をこめて使ったほうがいいよ。うかうか相手の土俵に乗らないということも、覚えたほうがいいんじゃないかな。ちょっと抽象的な言い方になるけどね。

c)
冒頭の絵は近藤浩一路というかたの「皿の葡萄」という絵。お皿がちょっといびつだなぁと思えなくもないけど、しんしんと心惹かれる。ひとの狡猾な姿を見るのは、とても疲れる。絵の中の静謐な時間にじっと見入る。
# by kokoro-usasan | 2015-09-19 13:26 | 日々

サーカス

昨夜は、シュールな雷雨で、地表を覆う雨雲の上を横滑りするように、雷鳴が闇を彷徨っていた。音に驚いて目を醒ましたが、カーテンを開けてそれを確かめる興味も湧かず、そのまま目を閉じていた。しかし、朝になってみれば、わたしは別に布団の中に入っていたのではなく、ただ、睡魔に襲われて床に転がっていただけだったのだ。ちゃんと暖かくして眠ればよかった。このところ、夜気は冷えている。

中也が詩集「山羊の歌」を出したのは昭和9年のことだ。濡れて薄暗い庭に白い彼岸花の咲いた今朝、ゆあーん、ゆよーん、ゆやゆよーんと、頭の奥のほうが、妙な具合に疼いた。あぁあ、あぁあ、ゆやゆよーん。黴臭さと加齢臭の入り混じったこの国の「テント」では昨夜、極力、人間の臓腑の血の匂いだけには気づかせないようにと、澄まし顏のサーカスが蛍光灯に照らされて興行され、ひらひらと振られる手のひらの記憶だけを脳裏に、わたしは嫌な眠りを眠ってしまったらしい。

    サーカス      中原中也

幾時代かがありまして
   茶色い戦争ありました

幾時代かがありまして
    冬は疾風吹きました

幾時代かがありまして
    今夜此処での一と殷盛り(ひとさかり)
        今夜此処での一と殷盛り(ひとさかり)

サーカス小屋は高い梁
    そこには一つのブランコだ
見えることもないブランコだ

頭逆さに手を垂れて
     汚れ木綿の屋蓋(やね)のもと
ゆあーん       ゆよーん     ゆやゆよん

それの近くの白い灯が
      安値(やす)いリボンと息を吐き
観客様はみな鰯(いわし)

咽喉(のんど)が鳴ります牡蠣殻と
ゆあーん      ゆよーん      ゆやゆよん

     家外(やがい)は真っ闇(まっくら)  闇の闇(くらのくら)
     夜は劫々と更けまする
     落下傘奴(らっかがさめ)のノスタルジアと
     ゆあーん      ゆよーん       ゆやゆよん
         


あの法案が通れば、ホルムズ海峡どころか、日本が攻撃されたときの個別的自衛権が、法の整合性上、一部機能しなくなりはしないか。すなわち、集団的自衛権の質疑において、同盟国による「武器の補給」は断じて「武力行使」ではないと、首相が再三にわたってその場しのぎの言い訳したことについてである。それを前提として法案が可決されたのであれば、日本近海で、某国Aが日本に攻撃をしかけ、その同盟国Bが横で武器補給を行っていた場合、我が国の自衛隊が、迎撃できるのは、武力行使に及んでいるA国のみで、B国には一切手出しできないことになる。集団的自衛権を欲しいがために、「武器補給」を「武力行使」ではないという詭弁に及んだがための結果であり、自国の専守防衛の事案に余計な縛りをかける結果になった。そもそもホルムズ海峡問題を、それが、集団的自衛権が必要となる唯一の要因であると断じながら、つい先日、「ホルムズ海峡はなんら想定していない」と驚愕の答弁に至った首相のような無責任が、有事にも発揮されるのだとしたら、まともな個別的自衛権も、まともな集団的自衛権も望めない。そこが一番の懸念なのだ。
まず自民党には、アメリカが行った「大義なき戦争」イラク戦争の後方支援として自衛隊を送ったことに対し、しっかり検証してほしい。それから、集団的自衛権について話を進めるのが筋だと、わたしは思っている。
# by kokoro-usasan | 2015-09-18 16:53 | つぶやき

花は何処へ行った


# by kokoro-usasan | 2015-09-17 09:11 | 日々


閉じられていないもの


by kokoro-usasan

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