じーせぶん
これ、面白いアイデアですね。
(ミュンヘンの友人から写真を無断拝借)
今日はとても綺麗な夕焼けが見られました。
そういえば、わたしの母は夕暮れ時が大嫌いなひとでした。今はすこしぼけてしまったので、そういう会話もしませんが、かつてよく、夕暮れ時は寂しすぎて嫌だと訴えていました。わたしも、夕暮れ時がけして賑やかで楽しい時間とは思いませんが、母のように嫌いではありません。不思議ですが、夕暮れ時にぼんやりあたりが暗くなってゆくのを感じていると、旅した街のことを思い出すことが多いのです。暮れなずむ頃、きっと、旅先で、きゅんと心細いような気持ちになったに違いなく、けれど、そのきゅんと心細いような感じに、生きている実感を覚えたのかもしれません。どの街も、夕暮れ時には、ひとの暮らしのちょっとくたびれたような優しい時間が流れていました。ひとつ、ふたつと、家々の窓に明かりが灯る時間帯の甘い郷愁のようなもの。わたしがまだ訪ねたことのない多くの街角にも、同じようにそんな懐かしい時間が流れているのでしょう。いつか、わたしがまた自由に旅をできる日がくるなら、そのときまだ、日本のパスポートが、どこの国にも入ってゆける高い価値を持つものでありますように。
(ミュンヘンの友人から写真を無断拝借)
今日はとても綺麗な夕焼けが見られました。
そういえば、わたしの母は夕暮れ時が大嫌いなひとでした。今はすこしぼけてしまったので、そういう会話もしませんが、かつてよく、夕暮れ時は寂しすぎて嫌だと訴えていました。わたしも、夕暮れ時がけして賑やかで楽しい時間とは思いませんが、母のように嫌いではありません。不思議ですが、夕暮れ時にぼんやりあたりが暗くなってゆくのを感じていると、旅した街のことを思い出すことが多いのです。暮れなずむ頃、きっと、旅先で、きゅんと心細いような気持ちになったに違いなく、けれど、そのきゅんと心細いような感じに、生きている実感を覚えたのかもしれません。どの街も、夕暮れ時には、ひとの暮らしのちょっとくたびれたような優しい時間が流れていました。ひとつ、ふたつと、家々の窓に明かりが灯る時間帯の甘い郷愁のようなもの。わたしがまだ訪ねたことのない多くの街角にも、同じようにそんな懐かしい時間が流れているのでしょう。いつか、わたしがまた自由に旅をできる日がくるなら、そのときまだ、日本のパスポートが、どこの国にも入ってゆける高い価値を持つものでありますように。
by kokoro-usasan
| 2015-06-09 14:40
| あやしい特派員
閉じられていないもの
by kokoro-usasan
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