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中央線

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今日は、高円寺の「えほんやるすばんばんするかいしゃ」さんに「茂田井武ートン・パリ祭」の展示を見に行ったのですが、2Fの絵本コーナーで、とってもきれいなチェコの古本を見つけ、思わず買ってしまいました。

チェコ語なので、なにがなにやら内容はよくわからないのですが、ミルコ・ハナークという絵描きさんの挿絵がなんともすてきです。水墨画のように、色の濃淡や滲みのあしらいが実に巧みで、この方のような筆さばきで、流れるように描けたら、先日のクロッキーでのダンサーの動きも、美しく表現できるんだけどなぁと、その流麗なタッチに魅了されました。

b)
高円寺の帰りに、立川に寄り、そこでは、吉田健一の「時間」と、ジャンニ・ロダーリというイタリアの作家の「パパの電話を待ちながら」という文庫本を買いました。吉田健一といえば、その縁戚が、今の我が国の副首相ですが(文章力の遺伝子はどうやら伝達されなかったみたいです)、このところ、続け様に、「えー、知らなかったー」ということがあって、それは、詩人の工藤直子さんの息子さんが松本大洋さんだということ、ベーシストのハマ・オカモトさんのお父さんがダウンタウンの浜ちゃんだということです。言われなければ、全然知る由もないことですが、知れば知ったで、ほぅ、と思う。で、なんか、赤ちゃんって、すぐ大きくなっちゃうんだなと、自分の赤ちゃんでもないのに感心してみたり。おまけに、電車の中で、ちょうど向かいの席に座っていた二十代半ばの男性に、どうも見覚えがあって、でも、二十代の男性には、最近、縁がないしなと思って首をひねっていたら、わたしが三十代の頃の職場の鬼上司に面影が重なっていることに気づきました。もし、その彼が鬼上司の息子さんだとしたら、わたしと同じ駅で降りるはず、と思ったら、まさに、同じ駅で降りました。後ろ姿がいよいよそっくり。わたしが一緒に仕事をした時のその上司は既に40代だったので、今の彼ほど若くなかったのですが、あぁ、そうか、あの上司も20代のころは、こんな感じの若者だったのだなと確信しました。ほんと、そっくりなんだもの。「おとうさん、お元気ですか」って呼び止めたいような気もしましたが、人違いかもしれないし、そんな勇気もないので、そのまま、背中を見送りました。「お世話になって、感謝してます」って、できればお伝えしたかったのだけど。

c)
仕事が3連休で、ちょっとゆっくりすることができました。くつろいで、連夜、夜更かししちゃったので、仕事で眠くなりませんように。てっへー。
by kokoro-usasan | 2015-02-25 00:41 | つぶやき | Comments(3)
Commented by 浩子 at 2015-03-01 23:20 x
『パパの電話を待ちながら』、とても好きな本です。子どもの頃、水道の蛇口からオレンジジュースやコーラが出てこないかなあと(どちらも飲ませてもらえなかったこともあり)思っていたものですが、そんな気持ちをありありと思い出すことができるひとが書いた本のように思えます。

ブログ、いつも楽しみに読んでいます。ずうずうしい言い方かもしれませんが、遠いところにいて、会いたい友人が書いている文章のように思いながら読んでいます。
Commented by kokoro-usasan at 2015-03-03 00:25
浩子さん、コメントありがとうございました。久しぶりに書いていただいて、とても嬉しかったです。ずうずうしくなんかないですよ、実は、わたしも、同じように感じていますから。

『パパの電話を待ちながら』、とてもいいですね。わたしこのごろ、余談ですが、イ・チャンドン監督の映画を見直したくなっていて、あの監督の作品にも、ある意味、ロダーリ童話に通底する「語り過ぎない」センスがありますよね。このおふたりを一緒に並べるというのも、突飛かもしれませんけど。

そうそう、パソコンが新しくなったので、浩子さんの本の紹介、やっと音声付きで味わえるようになりました。わたしも楽しみにしています。
Commented by 浩子 at 2015-03-03 21:42 x
聴いて下さってありがとうございます。嬉しいです(恥ずかしくもあります)。
イ・チャンドン監督の映画はおっしゃる通り「語り過ぎない」ところがすばらしいですね。映画でも小説でもノンフィクションでも、饒舌に主張する作り手(書き手)はきっと臆病なのだろうな、と(最近話題になったあの評伝のこともあり)思います。どう解釈されてもどう受け止められても構わない、作品を作ったのは自分だけれど作品は自分のものではない、という覚悟を持っている作り手が、わたしは好きです。

前も書きましたが、どうかこのブログが長く続きますよう、願っています。


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