ひとがうしろをふりかえっているすがた
おいも3兄弟はみんなちゃっちゃいのでした。
一番大きいので12センチ。ね。ちっちゃいでしょう?この春から職場のお掃除をしてくれているSちゃんからいただきました。Sちゃんは、韓国から、日本の男性のもとにたったひとりで嫁いできた人。来日12年、小学生の坊やがいます。だんなさんの親戚にあたるおばさんと仲良くなって、そのかたが体調を崩してできなくなってしまった仕事を助けるため、このところ、ずっとお掃除の仕事をひとりでがんばってくれていました。義理堅い上に大変な働き者です。
本当は、毎年夏休みになると、韓国のご家族のもとに里帰りして、お母さんと一緒に畑で芋掘りをしてたのだそうです。それなのに、今年は断れない仕事のために里帰りできなかったので、韓国のお母さんから、掘ったおいもが送られてきたのですって。お母さんがSちゃんのために掘ったおいも・・・。
韓国のおいも、これは、ようは日本では「サツマイモ」って言われているものなんですけど、日本のように大きくなくて、みんな、この写真の3兄弟のように(写真では大きさがわかりませんね。シッパイ)、ちっちゃいのです。ちっちゃいけれど、「オトナ」です。くすっ。
Sちゃん、「おいしくないかもしれなけれど、おかあさんにどうぞ」とわたしに茹でて持ってきてくれました。Sちゃんの気持ちがとっても嬉しい。そして、今年は戻ってこれなかった娘のことを想いながら、韓国でひとり芋掘りをしたSちゃんのお母さんのことを思って、ちょっと涙ぐんでしまいました。一緒に芋掘りしたかっただろうなぁって。だから、わたしと母は、このおいもを、心をこめて味わいました。母は認知症だけれど、「うまいね」と言って頬張っていました。素朴な甘さはわたし好みでもありました。
今日、Sちゃんに、「きのうはおいもありがとう」とお礼を言ったら、そこから、話がはずんで、息子さんの話になったの。Sちゃんに似たとっても可愛い息子さん。でも、Sちゃんがこんなことを話してくれました。
「わたし、こども、うまれたとき、あの子をじっと見つめながら、毎日、毎日、泣いてた。韓国からきて、だれに子育てのこと聞いたらいいかわからない。ひとりぼっち、家の中で、あの子、見て、泣いてた。どうしようね、どうしようねって、こまって泣いてた」 わたし、じいんとしました。だって、今、Sちゃん、とってもいいお母さん。そんな日々があったこと、とても、想像できません。人間って、強いんだなぁって思いました。泣いて暮すほど、ヨワムシだけど、それでも、へこたれないくらい強くなれるんだって。
すこし前、書道の展覧会をやっているのをたまたま通りがかって眺めていたら、不思議な象形文字が一文字ありました。これ、なんていう字なんだろう、なんだか、ユーモラスで可愛い字だなと思いました。人間のようにも見えます。近寄ってよく見てみたら、説明書きがありました。
「ひとが、うしろを振り返っている姿。その心情を表す」とありました。
その字、何ていう字の象形文字だったかわかりますか。説明書きの下にその答えが書いてあったの。
「愛」って。
※追記
実は漢和辞典でこの文字のなりたちに当たってみると、少し違う説明が施されています。
そのほうが、より詳しく正しい説明なのかもしれません。
けれど、わたしは、この文字に、上記のような達観した説明をつけた書道家のこころに
どこか惹かれます。
一番大きいので12センチ。ね。ちっちゃいでしょう?この春から職場のお掃除をしてくれているSちゃんからいただきました。Sちゃんは、韓国から、日本の男性のもとにたったひとりで嫁いできた人。来日12年、小学生の坊やがいます。だんなさんの親戚にあたるおばさんと仲良くなって、そのかたが体調を崩してできなくなってしまった仕事を助けるため、このところ、ずっとお掃除の仕事をひとりでがんばってくれていました。義理堅い上に大変な働き者です。
本当は、毎年夏休みになると、韓国のご家族のもとに里帰りして、お母さんと一緒に畑で芋掘りをしてたのだそうです。それなのに、今年は断れない仕事のために里帰りできなかったので、韓国のお母さんから、掘ったおいもが送られてきたのですって。お母さんがSちゃんのために掘ったおいも・・・。
韓国のおいも、これは、ようは日本では「サツマイモ」って言われているものなんですけど、日本のように大きくなくて、みんな、この写真の3兄弟のように(写真では大きさがわかりませんね。シッパイ)、ちっちゃいのです。ちっちゃいけれど、「オトナ」です。くすっ。
Sちゃん、「おいしくないかもしれなけれど、おかあさんにどうぞ」とわたしに茹でて持ってきてくれました。Sちゃんの気持ちがとっても嬉しい。そして、今年は戻ってこれなかった娘のことを想いながら、韓国でひとり芋掘りをしたSちゃんのお母さんのことを思って、ちょっと涙ぐんでしまいました。一緒に芋掘りしたかっただろうなぁって。だから、わたしと母は、このおいもを、心をこめて味わいました。母は認知症だけれど、「うまいね」と言って頬張っていました。素朴な甘さはわたし好みでもありました。
今日、Sちゃんに、「きのうはおいもありがとう」とお礼を言ったら、そこから、話がはずんで、息子さんの話になったの。Sちゃんに似たとっても可愛い息子さん。でも、Sちゃんがこんなことを話してくれました。
「わたし、こども、うまれたとき、あの子をじっと見つめながら、毎日、毎日、泣いてた。韓国からきて、だれに子育てのこと聞いたらいいかわからない。ひとりぼっち、家の中で、あの子、見て、泣いてた。どうしようね、どうしようねって、こまって泣いてた」 わたし、じいんとしました。だって、今、Sちゃん、とってもいいお母さん。そんな日々があったこと、とても、想像できません。人間って、強いんだなぁって思いました。泣いて暮すほど、ヨワムシだけど、それでも、へこたれないくらい強くなれるんだって。
すこし前、書道の展覧会をやっているのをたまたま通りがかって眺めていたら、不思議な象形文字が一文字ありました。これ、なんていう字なんだろう、なんだか、ユーモラスで可愛い字だなと思いました。人間のようにも見えます。近寄ってよく見てみたら、説明書きがありました。
「ひとが、うしろを振り返っている姿。その心情を表す」とありました。
その字、何ていう字の象形文字だったかわかりますか。説明書きの下にその答えが書いてあったの。
「愛」って。
※追記
実は漢和辞典でこの文字のなりたちに当たってみると、少し違う説明が施されています。
そのほうが、より詳しく正しい説明なのかもしれません。
けれど、わたしは、この文字に、上記のような達観した説明をつけた書道家のこころに
どこか惹かれます。
by kokoro-usasan
| 2012-09-26 19:58
| つぶやき
|
Comments(2)
Commented
by
よもぞ
at 2012-09-27 23:49
x
韓国のドラマの庶民のうちでよくおやつにでてる。
小さくて甘すぎず食べやすそう。
あと韓国でもタイ焼きがあってそれも庶民のおやつ。
いがみ合わないで仲良くしたいけどね・・・
小さくて甘すぎず食べやすそう。
あと韓国でもタイ焼きがあってそれも庶民のおやつ。
いがみ合わないで仲良くしたいけどね・・・
0
Commented
by
kokoro-usasan at 2012-09-28 10:16
いろいろ美味しいものがありますよね。前にSちゃんが作った「キムチ」もいただいたのですが、これが絶品で、キムチの好きな人に配ってまわりたいくらいでした。砂糖は使わず梨をすりつぶして甘みにするんですって。おいしいものって、そういう一手間があるんでしょうね。うちは、手間省きすぎ~。粗食親子。(同じものを食べているのに、母のほうが肥えている。これいかに?笑)
閉じられていないもの
by kokoro-usasan
最新の記事
雨続き⑵ |
at 2024-03-26 20:19 |
雨続き |
at 2024-03-26 10:33 |
沈丁花 曇天 |
at 2024-03-24 11:59 |
ふき |
at 2024-03-12 11:44 |
与一 |
at 2024-03-11 12:12 |
竹取物語 |
at 2024-03-04 13:15 |
意地悪はしないにかぎる |
at 2024-03-01 11:29 |
言い訳が多いのは、無いも同じと。 |
at 2024-02-26 12:40 |
遠くまで見晴らせるキッチン |
at 2024-02-24 18:40 |
フジヤ君の弟 |
at 2024-02-23 21:39 |
以前の記事
2024年 03月2024年 02月
2024年 01月
more...
カテゴリ
全体日々
つぶやき
ことば
音楽
映画
本
演劇
旅
トピックス
スナップ
すてき
あやしい特派員
さまよえる消費者
すきなもの
あじわい~
気になるこの子
展覧会
庭の楽しみ
手をうごかしてみる
追想
ごあいさつ
きょうの新聞から
幕間
一枚の写真
ダンス
※
夢
未分類