人気ブログランキング | 話題のタグを見る

canto triste



この夏はなにかとてもキツイなぁと思う。酸欠の金魚のようになってきている。
今夜も月がまばゆい。
まばゆいものを空にぽっかりと涼しげに浮かべながらも、地表は容赦なく蒸し、
あたかも大事なことを口封じされているような身の置き所のなさに苦しむ。

人生は短いのに、とヴィニシウス。



※上記映像は「ヴィニシウス 愛とボサノヴァの日々」というドキュメンタリーのエンディングロール。
 ボサノヴァの偉大な作詞家にして恋多き男であったヴィニシウスの生涯を友人たちの思い出話で 辿るその作品は、ブラジルの美しい海辺の光景と、その横に影のように寄り添う儚い淋しさを 湛えていて、心のままに生きるとは、全身傷だらけということでもあるのだろうかと、ふっと、このヴィニシウスという人に、痛々しいものを覚えたりもしたのだ。

               悲しい歌

                     ヴィニシウス・ヂ・モライス

       君はいつも僕の人生の春だった
       だから戻ってきておくれ
       もう一度姿を現しておくれ
       僕の嘆きの中に

       ずっと君を愛してる   
       ずっと君を求めてる

       長い時間が過ぎてしまった
       君が旅立ってしまってから
       さよならも言わずに去ってゆく
       君を見失ったあの春のように
       僕の人生から何もかも失われてしまった
       君の愛撫のように
       君の沈黙のように

       見出すのは君の笑顔
       とても悲しい

       無慈悲な月はいつもと同じように
       空を渡ってゆく
       僕の愛するひとはどこにいる?
       月よどうか夜空を渡り 
       愛しい人に僕の悲しみを伝えておくれ
       僕が求めるのは思い出の詩の日々
       いくつもの情熱の夜
       どれほど恋しいか
       愛しい人に伝えておくれ

       僕はひとりぼっち
       残されたものはただ
       孤独の
       悲しみの歌
by kokoro-usasan | 2011-07-13 12:34 | 音楽 | Comments(0)


閉じられていないもの


by kokoro-usasan

S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

最新の記事

格子なきあれこれの果て
at 2024-03-18 16:15
なげー、のだ。
at 2024-03-14 15:56
ふき
at 2024-03-12 11:44
与一
at 2024-03-11 12:12
竹取物語
at 2024-03-04 13:15
意地悪はしないにかぎる
at 2024-03-01 11:29
言い訳が多いのは、無いも同じと。
at 2024-02-26 12:40
遠くまで見晴らせるキッチン
at 2024-02-24 18:40
フジヤ君の弟
at 2024-02-23 21:39
晩御飯
at 2024-02-22 18:21

以前の記事

2024年 03月
2024年 02月
2024年 01月
more...

カテゴリ

全体
日々
つぶやき
ことば
音楽
映画

演劇

トピックス
スナップ
すてき
あやしい特派員
さまよえる消費者
すきなもの
あじわい~
気になるこの子
展覧会
庭の楽しみ
手をうごかしてみる
追想
ごあいさつ
きょうの新聞から
幕間
一枚の写真
ダンス


未分類

記事ランキング

外部リンク

検索