水無月ほととぎす
a)
このあいだ、過失による山火事のニュースが話題になっていたとき、死者が出なくてよかったと、わたしもやはり同僚たちと話していたのですが、先日、あるかたが、「死者が出なくてよかったと皆言うが、山にいるのは人間だけではない」とおっしゃっているのを読んで、はっとし、そして、本当にそうだなぁと思いました。
b)
一昨年あたりからでしょうか。ウグイスが庭にやってくるようになって、驚くほど通る美しい囀りを披露してくれるようになったのですが、そのあと、妙な鳴き声の鳥もやってくるようになって、昨年などは、ちょっと、悩ましいくらいでした。「妙な鳴き声」というのは、単にわたしが無知だっただけで、その鳴き声は、つまり有名なホトトギスのものだったのです。
今年も、まず、ウグイス、それから、ホトトギスの順で、囀りが聞かれ、この数日は、ホトトギスがにぎやかです。正岡子規が、なぜ、自分の俳号をホトトギス(子規)としたのか、どこかで聞いた覚えがありますが、血を吐くばかりに鳴きつづけるその鳥に自分を重ねたのだとしても、さて、実際のホトトギスの鳴き声を毎日耳にしていると、自分なりのホトトギス観のようなものが少しづつ輪郭を作り始めます。そして、そうやって浮かび上がってきたホトトギスのイメージで考えると、子規の思いというものは、より哀感の滲むものに思えてくるのでした。今も深夜の庭で、ホトトギスが鳴いています。今夜はもう遅いので、また今度、続きを書きましょう。
このあいだ、過失による山火事のニュースが話題になっていたとき、死者が出なくてよかったと、わたしもやはり同僚たちと話していたのですが、先日、あるかたが、「死者が出なくてよかったと皆言うが、山にいるのは人間だけではない」とおっしゃっているのを読んで、はっとし、そして、本当にそうだなぁと思いました。
b)
一昨年あたりからでしょうか。ウグイスが庭にやってくるようになって、驚くほど通る美しい囀りを披露してくれるようになったのですが、そのあと、妙な鳴き声の鳥もやってくるようになって、昨年などは、ちょっと、悩ましいくらいでした。「妙な鳴き声」というのは、単にわたしが無知だっただけで、その鳴き声は、つまり有名なホトトギスのものだったのです。
今年も、まず、ウグイス、それから、ホトトギスの順で、囀りが聞かれ、この数日は、ホトトギスがにぎやかです。正岡子規が、なぜ、自分の俳号をホトトギス(子規)としたのか、どこかで聞いた覚えがありますが、血を吐くばかりに鳴きつづけるその鳥に自分を重ねたのだとしても、さて、実際のホトトギスの鳴き声を毎日耳にしていると、自分なりのホトトギス観のようなものが少しづつ輪郭を作り始めます。そして、そうやって浮かび上がってきたホトトギスのイメージで考えると、子規の思いというものは、より哀感の滲むものに思えてくるのでした。今も深夜の庭で、ホトトギスが鳴いています。今夜はもう遅いので、また今度、続きを書きましょう。
by kokoro-usasan
| 2014-06-04 00:58
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