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目黒/ベルナール・ビュフェ展他

寒さが和らいできましたね。今日は、早速、目黒区美術館にベルナール・ビュフェ展を
観に行ってきました。久し振りの目黒。権之助坂をてくてくと下ってゆきました。
目黒川沿いの桜はさすがにまだでしたが、陽気のせいか、川面がたゆたゆとのどかに
揺らめいていたのが印象的でした。なんだか、抹茶飴を連想させる色なんですけど。

絵を観に行くと、作者が何歳の時に描いた絵なのかということが、どうもいつも気になり
ます。今回のビュフェは意外に早熟だったのですね。割と早い時期に自分の画風をものに
しています。で、そのまま晩年まであまり変わらなかったというのも、それはそれで、
興味深いことです。惹き込まれる作品が何点かありましたが、記念に買うつもりだった
ポストカードの色合いが、どうも実物とだいぶ違っていて、少し残念でした。
(モノクロのほうは、いいのですが、油彩のほうが・・・。)

今回の思わぬ収穫は、同時開催されていた藤田嗣治展でした。彼が友人に宛てた
絵手紙が、多数展示されていたのですが、その絵の面白さとともに、彼の文章の
お茶目さが際立っていて、フジタって、こんなにユーモアのある人だったんだなと
ちょっと、驚きました。漫画調のイラストも、さすがの描写力で、仕草のニュアンスが
なんとも絶妙でした。他のお客さんも、「面白い人だったんだねぇ」と、皆さん、意外
そうな顔で楽しんでいらっしゃいました。興味が湧いたので、ロビーで売られていた
彼の評伝を買ってみることにしました。どんな生涯を送った人だったのでしょう。

かなり、一生懸命見たので、ちょっと、疲れました・・・。でも、目黒区美術館は好きな
美術館です。こじんまりしていますが、いつも、いいものを見せてくれるので、有り難い
なぁと思っています。

※目黒は、以前、半年ほど、通勤していたこともある街なのですが、短い期間だった
 にも関わらず、降り立つ度に、とても懐かしい気持ちになる街です。都会と下町が
 混在しているというのでしょうか、彼方に見える風景は、都心のそれなのに、行き交う
 人の表情は、みな等身大な感じで、気取りがありません。お隣の恵比寿になると
 もうすこし、オスマシな感じになるのですが。通勤していたころ、あまり、探検しな
 かったのが、少し悔やまれる街です。

※帰りの電車の中で、先日亡くなられた平山郁夫さんの本を読み返しました。
 丸まっている背中が、ちょっと、伸びました。
by kokoro-usasan | 2010-02-23 23:20 | 展覧会 | Comments(0)


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by kokoro-usasan

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